この天主堂は、日本史の教科書でおなじみのあの聖フランシスコ・ザビエルを記念して、明治23年(1890)に建設された。もとは京都市中京区河原町三條にあったものが、ここ明治村に移築されている。
白亜の美しいゴシック様式の教会堂である。
その美しさに思わず息をのむ。 |
レンガ造と木造とを組み合わせて造られているが、この建築物の巨大さ、天井の高さは壮観である。 |
太い柱は年月を超えた貫禄の光沢を放ち、高い天井まで伸びる。 |
正面入口の上にレリーフのごとく設置されている直径3.6mを超える大きな薔薇窓の巨大さには目を奪われる。このステンドグラスは色ガラスに模様を描いたものであるという。外に透明ガラスを重ねて保護されている。 |
1世紀の時を経て、その色ガラスは外光を教会内部へと導き続けている。 |
正面の祭壇の中央にはザビエル像が奉られている。そう、その昔、日本史の教科書で見たあの三白眼のザビエル先生とこんなところで再会できるとは思わなかった。何があるかわからない。これだから人生は面白い。日本史は落第点だったが、ここへきて神々より「許し」を得た、そんな信心深い心境である。
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館内には静かに賛美歌が流れ、幻想的な空気を内包している。博物館となった今もなお、そこに神が宿っていることは間違いない。 |
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