HOME > 創造建築シリーズ > 創造建築シリーズ 作品No.1 「アリ塚はガウディの香り」 投稿日: DIYその39 【インフルエンス】 机が出現するということは、当然ながらその横に棚がくることを意味するのは宇宙の法則だ。 端切れの木材は礎となり、新しいバーチャルを固定化したのち、消滅する。そうして次々に「何か」が立ち上がっていく。 DIYその38 【壁から、机へ…】 レンガ、シート、木材、そして、机へ…。 DIYアートが作り出すものの名前は、時間とともに刻々とその名称を変えていく。 DIYその37 【1本1本生えていく…】 防滴シートの上に1本、また1本と植え付けられれていくその白い板それぞれに「追憶」「邂逅」「悲愛」と名づけていく。作業よりその命名作業に時間を取られるのだった。 DIYその36 【ラックは壁から生えて】 耐震とスペース省力化を考慮し、棚の背板を1本1本、すべてレンガに張り付けるという工法が実践されることとなった。 コンクリートドリルで穴をあけ、アンカーボルトを打ちこみ、そこへネジを打ちこむ作業を、このコルゲート背板の数だけ行っていく。 気の遠くなるような根気のいる作業だが、一度打ちつけてしまうと、大人がぶら下がってもびくともしない構造物ができあがる。 DIYその35 【ヒューミット・ドゥ・ヴァリア】 夏はひんやり、冬は断熱のレンガ壁面はワイン作りにぴったりのようだが、やはりその湿度は如何ともしがたい。プラダンによる湿度途断という荒技だが、木の内装と相まってかなりの防湿効果が期待できるのである。 それなりに落ち着くまで3時間の苦闘が続いた。 DIYその34 【空間のねじれ】 レンガの壁面は垂直に作ったつもりが、微妙に傾斜がついていたりする。 この微妙なアールに合わせて、これまた微妙に垂直ではない南京玉簾背板をピッタリ合わせるのは予想以上に難航する。このいい加減さがDIYならではといったところか? 施工がルーズなだけなのだが、最後にはそれなりに形になってしまうところがズルイところではある。 内装、まだできないぞう。 レンガ壁と棚の背板の「ねじれ」に合わせカット。ねじれを叩いて修正する DIYその33 【南京玉簾アゲイン】 コンクリートで水平を作ったその土台の上に、1×4の板を数珠繋ぎにした壁板を乗せ、レンガ壁面にアンカーボルトでしっかりと打ち付ける。 ローリングした背板となったこの1×4材に、2×4材の横板を付ければ収納ラックができあがる。 やはり木材が入ると建築物はグッと居住性が増すようである。自然の恵。 木の温もりについ心許すカッパドキ~アであった。 ▲アンカーに橋げた材を固定し、これに背板をネジ止め。固定させる。 DIYその32 【内装用土台】 雨風をしのげる建物になったことで、このへんで「アリ塚ガウディ」を建設するための道具を、この建物自身に格納することにした。まさに長期戦である。床が若干傾斜しているのでまずは土台作りから開始する。 DIYその31 【てんてん天窓】 天井は厚さ約20センチの頑強なコンクリートで固めたが一箇所、天窓をつかた箇所があり、さんさんと光を運んでくれる。 この天窓を中心にピザ状に置いていたコンパネをすべて撤去。 いびつな段差をもって現れたコンクリートはしかし、初めて外気にふれて深呼吸をしているようである。 DIYその30 【内装まだないぞう】 ここらあたりで一度、内装にも手を入れてみようと、床面の水平を測ったり、各部の寸法を測りにいったりしている。 美しいテラコッタの床、とは言えない汚れた室内も少しは磨きをかけねばならん。 それにしても重厚である。閉じ込められたら脱出は不可能。 3びきのこぶたの話を意味も無く思い出したのだった。 DIYその29 【階段完成】 レンガを型枠にし、下段が固まると上段に一段乗せるというやりかたで、レンガ階段が完成した。古代モヘンジョ・ダロ的な、気長な工事だが何事も継続していればやがてゴールするということをまた体現したのであった。 DIYその28 【あんこ椿は無限回廊の入り口】 旧帝国ホテルの工法でもある、レンガ壁をコンパネがわりにして型枠とし、中にコンクリートを充填していく手順で階段を制作。不思議な回廊が現世に降臨する。 DIYその27 【近代化は節足動物との別れの予感】 ムカデくんがまるで北朝鮮の軍事パレードのように隊列をなして向かってきていた「アリ塚はガウディの香り」周辺の山土を排除し、コンクリートを打設した。 以後、ムカデの姿を見る回数が激減。これも文明のなせる技。ただしかし、人間と自然とのふれあいがこのように離れていく、そんな近代化へのアンチテーゼを感じる今日この頃である。 DIYその26 【土砂の中に節足動物の友人を見て】 ガウディの香り漂うアリ塚建築も佳境を迎えつつあるが、いろいろと障害も出てきた。 斜面に建造しているためか、山の上からたくさんの土砂がやってくるようだ。その中には15センチはあろうかというムカデくんなども混じっており、なかなかコンフォータブルな空間とは言いがたい。ここはひとつ、せき止め堤と階段を兼ねたものを建築し、山地の舗装を行わねばなるまい。 DIYその25 【分割ガラスは銀河の輝き】 ホームセンターで色ガラスを大量に仕入れ、ドア窓のステンドグラスをカラー化する荒業に出た。色ガラスは厚さ約5ミリ。ガラスカッターでガラス面に「傷」を入れ、パキンとガラスを割ってカットしていく作業だ。思いのほか難航し、すでにガラスを4枚も無駄にしてしまった。コンクリートやレンガ作業はおてのものだが、まだまだガラス加工には習熟が必要か。 夜の闇に輝ステンドはしかし、そんな事情を忘れさせるほどに美しい。とりあえずあと5枚、頑張って加工するとするか。 DIYその24 【呼吸する建築】 完全なレンガ建築であるこの「アリ塚はガウディの香り」はまるでワイナリーのように湿気があり、内部気温も低めだ。いっそワインでも貯蔵しようかと思ったが、一応湿気対策として換気口を作った。 円形の換気口はホームセンターで山積みになっていたものがぴったりだったが、よく考えるとこの喚起口、他にどんな使い道があってホームセンターで購入されるのだろうか? 一般の住宅では、今からこれを使わないといけない場面というのはなかなかなさそうだが・・・などとどうでもいい心配事をしてしまう、かわいいカッパドキ~ア一同だった。 DIYその23 【建築の極北】 極寒の中、大人の体重よりはるかに重いこの輸入ドアを装着するのはかなりの重労働だったが、なんとか計算通りに開閉することができ、一安心である。 年間で最も寒さが厳しい時期での作業は心まで凍てつくようだが、ドアがついた途端、建物内部が外気温より暖かくなっている。レンガの塊りが、建物の機能を持った瞬間であり、魂が宿った瞬間のように思えた。 DIYその22 【合体、溶け合うその日をパリ・シャンゼリゼにて待つ】 作業中幾度となく台風に見舞われつつもようやく筐体を完成。 DIYその21 【蝶板は海を越えて】 天井と同時進行で入り口ドアの取り付けにかかる。 フィンランドより船便でドア本体と蝶板が到着。金色に輝くそれはまさに気品と風格。 無垢板のドアは200年は持つといわれるシロモノ。大人2人でも運搬が困難な重量だ。果たして設置できるのだろうか。 DIYその20 【夜霧よ、今夜はコールタールの海】 第一楼の天井の一期工事が終わったが、このままのコンクリート天井では雨が 染みる。そこで一般の屋根材であるコールタールのチューブを大量に購入し、 一気に屋根部分に流し込んだ。この上に屋根の下地材、そしてさらにコールタ ール、といった層を何層か積み重ね、雨漏り対策に万全を期した。 天窓越しに夜霧がむせぶ。今夜もありがとう。 DIYその19 【玉虫の眼は碧空に染まって】 天窓の装着が完了した。 ラバーゴムにアンカーボルト、シリコンシーラントと、防水の限りを尽くした。防水に関しては未知の領域なので、この施工でいろいろ有効な防水加工が試せたらと思うわけだ。 ゴミがたまりそう。頻繁に窓磨きしないとね。 DIYその18 【アシナガバチハッチ】 厚さ約20センチの重厚なベトンの天井が完成した。コンクリートは乾けば乾くほどに、美しい白色になって太陽光を反射する。 空にポッカリ開いた穴。これこそが写真右上の、船舶用丸窓をセットするために明けられた通称「幸福の丸いハッチ」である。防水処理はラバーゴムにシーラント材を用いる。 天井のコンクリートには防水材を混合しているが、さらにこの上にアスファルトを塗りった上にシールシートを被せる予定。 ここまでで「第一楼」は完成だ。本体が完成すればいよいよドア、そして上部の塔である「歓喜の地球楼」設置へと、時代を切り開いていくことになるだろう。 DIYその17 【愛の結末は天地無用】 ついに天井のコンクリート打設が始まった。継ぎ目を作らないよう、コンクリートは一気に全て流し込んでしまう。軍艦マーチを大音量で流しつつ、いよいよクライマックス。最高潮ですな。 DIYその16 【円い夜を見上げれば、1億光年に夢を見て】 天井中央、円の中心部分に開いていた穴にはかねてより発注をかけていた船舶用丸窓をはめ込んだ。真鍮製のこの窓は船舶用ということで防水性にすぐれている為、絶好の天窓となるだろう。 鉄筋のセッティングも全て完了し、いよいよコンクリート打設の準備は完了した。 DIYその15 【空中鉄筋】 4tトラックが乗ってもびくともしないような天井作りのため、鉄筋を縦横に張り巡らし、強度を最高レベルに高める準備を着々と進めている。 鉄筋を張るときのポイントは、右下写真のように鉄筋の下に小石などを置き、空中に浮かせることだ。この処置をしないと型枠を外したとき、下面に鉄筋が顔をのぞかせてしまうことになる。上も下も、右も左もコンクリートで埋めることが重要だ。 中心部にある樽形プランターはコンクリートが固まり次第粉砕撤去し、新たにこの部分に船舶用丸窓をはめる予定だ。 DIYその14 【黄色い大地は希望の轍】 ホームセンターで買ってきた樽型プランターの底をぶち抜き、スチールリング部分に金属片を食い込ませた上に、ピザ状にカットしたコンパネをかけていく。 言葉にするとそれだけのことだが、この微妙な起伏を形成する「アリ塚はガウディの香り」のアールにあわせたピザ形をつくるのは思った以上に時間がかかる。 正方形の建物であればしないですむ苦労だが、そこはそれ、カッパドキ~アの徹底した曲線へのこだわりがこんな工芸品のような作業をさせているわけだ。なにかの遺跡のようで楽しいこの天井作りはいよいよここにコンクリートを流し込み、一階部分を完結させるという一期工事の山場をむかえつつある。とうとう天が塞がった。こうしてみたとき、何とも言えない感慨がこみあげてくるのを感じる。 DIYその13 【原子炉の中心はサイフォンの香り】 久々の更新である。いよいよ屋根部分の建築にとりかかったわけだが、工法としては「ピザ方式」とでも言える独自の様式を試してみようと思う。つまり円の中心にコアタワーを作り、その周囲にピザ形にカットしたコンパネをグルリとはめていこうというわけだ。そして、敷き詰めたコンパネの上にできた「くぼ地」にコンクリートを流し込もうという寸法だ。 こんな工法、見たことない。やってる私も、半信半疑。 DIYその12 【そそり立つレンガ塔は原子炉の輝きに似せて・・・】 いよいよこの「アリ塚はガウディの香り」も大きなターニングポイントを迎えようとしている。60段にも及ぶレンガにはいつしかコケがつき、実にいい味を醸し出す外壁となってきたようだ。最後の3段は天井設置に備え、一列分、円の中心方向に寄せた。ここにコンパネを張り、上からコンクリートを流すことにより天井を確保しようという寸法だ。 ところでこの外観いよいよもってわけがわからない構造物の体をなしてきた。知人筋からも「一体あれはなに?」「何のために作っているの?」という声が多くなってきた。これは「アリ塚はガウディの香りなんです」「何のためでもなく、建造しているのです」と繰り返すしかないのだが、やはりもって、周囲の反応は冷ややかだ。まあいい、芸術は綺麗であってはならない。心地よくあってはならないのだから。。。 DIYその11 【ガラスブロック窓完成、そして換気口は無限の彼方】 ガラスブロック窓がごらんのように完成した。4つの窓はそれぞれ、「釈迦」「ソクラテス」「孔子」「カント」を表現している。今後のカッパドキ~アの創作活動に対して、万の指南をしてくれることになるだろう。最後の建具である換気口(画面左の銀の球形構造物)も設置。内部に小型換気扇が着いている。 DIYその10 【ガラスブロックde社会の窓】 レンガ壁面積みもそろそろ終盤戦に入ってきた。天井付近となるあたりに来て、どうも暗い館内となりそうな状況になってきたので、4枚のガラスブロックを組み込んで、明り取りの窓にする案を実行。 ごらんのようにまるでレゴブロックでも組み立てるような楽しい作業。工夫は、空間確保のためレンガを浮かせて接着したこと。真ん中につっかえぼうのように入れているレンガは周囲のレンガが硬化した時点で引き抜いている。 DIYその9 【窓上アーチレンガ完成】 レンガの供給不足にあえぎながらも、何とかその細い補給線を維持しきり、ついに窓が完成。 レンガは2列縦隊で組んでいる為、窓の上部曲線部分のみ、前列レンガを抜いて仕上げた為、立体感溢れる造りになっている。 DIYその8 【窓上にアーチレンガが華をそえて…】 年明けからとにかくレンガを積んで積んで積みまくる! つもりでいたが肝心のレンガの供給が追いつかない。レンガ積み作業が上達し、スピードがあがってきたため、レンガがすぐになくなってしまうようになってきた。車を大型化するか…さすがに50ccのミニカーでは限界がある。 写真ではわかりにくいが、画面右端に窓上の飾りアーチレンガを作成。これはなかなか綺麗にいった。 DIYその7 【空中レンガが固定化され「バルス!」】 年内にこれだけは成功させたかった! 空中でのレンガ固定化。頑丈な支柱とコンパネの土台により、モルタルとレンガがついに一体化!これにより、この建造物の入り口を確保することに成功した。モルタルというのはこのように、一度硬化してしまえば複数のレンガも、ひとつの「岩」のようにしてしまう、強大な接着力があることが証明されたといえる。さあ、どんどん積み重ねていこう! DIYその6 【空中を浮遊するレンガたち】 いよいよドアの取り付け位置が見えてきた。積みも積んだりといった感じ。さて、ドアの空間をあけつつも、天井高くつみあげていくには、ドアの真上にあたる部分、つまり空中でレンガを積まなければならない。そこで、写真のように単管パイプとコンパネで土台をつくり、そこにレンガを積んでいくという荒業に出た。ちょっとでもグラつくとモルタルが壊れてしまうので、いかにシッカリとした土台にするか。なかなか難度の高い話になってきた。 DIYその5 【窓際に冬の風を感じて】レンガもかなり積みあがってきたと喜んでいると、道ゆくおばあさんに「ごせいがでますね。それ、釜ですか?」と質問され、うなだれる。 本格的な冬を迎える前に窓の設置にかかっている。さすがに窓がつくと建物らしく見える。ピザの釜から脱した瞬間だ。 ●ダブルハンギング窓(ウェザーシールド製) →詳細はDIY大百科へ(近日リリース予定) DIYその4 【高層化への挑戦は朝日を浴びて】いよいよレンガ積み作業が本格化。その高さは1メートルを超えるまでになってきた。そろそろ窓やドアの設置も考慮に入れなければならなくなってきたようだ。 DIYその3 【成長する壁面の脈動】三次元への成長。1ミリの変化が、それすなわち大地の起伏として、地球に働きかけてくるのである。太陽とのハーモニー。今までにないストーリーが今、確かに営みを開始した。 DIYその2 【レンガ積み開始】いよいよ壁面の誕生だ。ホームセンターで普通に売っているサンドレンガで外壁を造る。サンドレンガというのはかなりアリ塚な風合いが出そうなレンガだ。大地から湧き出るように、徐々に壁面が出現。 DIYその1 【まずは基礎を固めるのだ】 はっきり言って沖ノ鳥島みたいである。ミサイル発射施設のようでも。こうしてみると、一見して何であるかがわからない建築物というのは気味悪く見える。この「気味悪さ」がいい。岡本太郎画伯曰く「芸術は綺麗であってはならない。心地よくあってはならない」ってな気持ちがわかるというものだ。●直径2メートル、深さ15センチの円形に穴を掘り、建築廃材の割れブロックを充填。●中央に配水設備を装備。排水可能に。●床はホームセンターで購入したテラコッタタイル。ダイヤモンドカッター装着のディスクグラインダーで、基礎の円形に沿ってカッティング。 DIY建築革命団カッパドキ~アTOPへ戻る Twitter シェア Google+ Pocket B!はてブ LINE -創造建築シリーズ -DIY, ガウディ, レンガ建築