広大な平地に田んぼと道路と線路だけが続く、何の変哲もない茨城南部の田園風景に突如現れるフランス建築がある。明治よりこの地に立つこの石造りのシャトーに、強烈なインスピレーションを得た。
シャトーカミヤは、明治36年(1903年)、デンキブランで有名な浅草の「神谷バー」でも知られる実業家神谷傳兵衛によって、現在の茨城県牛久市に建築された。 当時の名称は「神谷シャトー」。フランスボルドー地区のぶどう園の最新様式が採り入れられた本館正面には、ご覧のように “CHATEAU D’KAMIYA”の文字が刻まれている。 |
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敷地内には 見学も可能なワインセラー「牛久ワイナリー」をはじめ、築100年のワイン貯蔵庫を改装したレストラン「キャノン」 、和風料理店 、ガラス張りのテラスがあるビアレストランやバーベキューテラス、パン工房にチャペルなど、本場フランスを感じさせるセンスあるお店が軒を連ねている。もちろん自家製ワインも数多くの種類がショップに並んでいる。
カッパドキ~アとしてはやはり本館のファサードから、広い中庭を臨む風景に感動を覚えた。茨城県の中にフランスがあった。この空間だけが日本ではない。建築が国境をも忘れさせてしまうという「空気感」が、DIY建築革命団カッパドキ~アに多大な影響を与えることになるだろう。 |
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