「東京都慰霊堂」の付属施設として関東大震災の資料を展示する目的で建設された。
スクラッチタイル仕上げの側壁に瓦屋根。 石造りの重厚な建築物だ。 |
昭和5年築。さすがに石造りの建物は、80年近い歳月をもろともしない。 窓上の柱上には狛犬のような、ドラゴンのような不思議な破魔犬がこちらを睨み付けている。ここから何人の人間を見下ろしてきたのだろうか。 |
内部では関東大震災被災時の遺品、地図、当時の写真などの資料が陳列されている。
1世紀の時を超えて、当時の激しい被害の様子が伝わってくる。 |
この建築物は床がとても変わっている。太く重そうな木材を千鳥格子のような、ヘリボーンのような複雑な組み方でギッシリと組み上げられている。歩くと「ギコッ、ギコッ」という独特の軋み音がする。これは初めての感覚だった。
祖父の代から丁寧に磨かれ続けたその表面はまるで鏡面のように光っている。DIY建築革命団カッパドキ~アに多大な影響を与えることになるだろう。この床面だけでも一見の価値がある。 |
天井はガラス張りの天窓となっている。このおかげで重厚な外観の割には内部は明るい。大胆かつアイデア溢れる建築コンセプトだ。
関東大震災というのはもう、大昔のできごとのような気がするが、ここには当時の被災した物品や絵、そのもの本物が置かれている。リアルな記憶として初めて関東大震災を実感した |
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