明治12年完成。当時の官庁建築によく見られたというギリシャ神殿風のベランダ付き洋館。モノトーンにアーチ型のドア、そして開放的なベランダ式回廊。昔の役人はなかなかシャレた官舎を作ったものである。
玄関を軸に左右対称になっており、構造は木造。
正面側には二層のベランダが廻らされている。 正面に突き出した車寄の屋根には手摺をあげている。ここで一発、演説などをしてみたいものである。 |
出入口や窓も洋風が取り入れられ、半円アーチや円弧アーチの形で納められている。 背の高い、大きなドアだ。ポーチは石畳。 |
尚、窓は全て上ゲ下ゲ硝子窓であるが、妻面の窓は他の部分と異なり、外に鎧戸が付けられている。
これも大きな窓だ。なにやら見ている自分が小人に思えてくる。 昔の洋館はサイズがそのまま西洋人だったからなのか、ビッグサイズだが、今のせせこましい建築物に比べるとじつに優雅で、余裕がある。 |
徹底したモノトーンのカラーコーディネートも見事である。 |
証明や暖炉にも細かい装飾がなされている。ここで歴代の知事が暖をとったのであろうか。
|
《重要文化財》 旧所在地 三重県津市栄町 建設年代 明治12年(1879) |
MAP